セミナー1-2


セミナー1-2

(開講日12月6日(木)
機械設計者のためのコストダウン手法と設計標
準化
【講師】 竹田 雅信 氏
◆ 受講対象:
・大学のエンジニアリング課程を卒業後、実務経験2年から5年程度の若い技術者
・設計・開発業務に携わっている技術者
・特に中小企業で自社ブランドを持ち、100台/月〜1000台/月程度の生産量又は、顧客からの受注生産品を主に担当している設計技術者

◆ セミナーの概要
 中小企業を取り巻く環境は厳しさを増しています。本講義では、大規模市場で勝負するマスプロダクション製品や、ブランド製品のような付加価値の大きい製品とは違った観点から、中規模中量生産或いは、多品種少量生産でも利益を生み出すためのコストダウンの方法について考えます。
中小企業のエンジニアは体系的に技術に対する教育を受ける機会が少なく、目の前にある設計業務に忙殺されているのが現状です。特にコストに関しては知識としてのコスト構造や機械全体から見たコストについては考える機会が少ないと思いますが、本セミナーでは機械エンジニアとして広い視野からコストを考える方法を習得してもらいます。
製品のコストダウンは作業工程の改善、現場改善が中心となり、製品の設計を見直すことがありません。そのため、製品の設計にムダな機能や材料が使用されていれば、コストダウンにも限界があります。そこで本セミナーでは製品設計の「コストダウンの考え方」をわかりやすく解説します。製品コストについて原価の基礎から解説しますので、設計初心者でも理解することができます。この機会に製品の設計を見直し、コストダウンを図ってください。

◆ 受講に当たっての必要な予備知識の有無およびその概要:
特に必要ありませんが、機械工学又はそれに準ずる学科を卒業していれば理解しやすい。

◆ プログラム

1、コストダウンのために、コスト構造を知る
 (1)自社の「経営戦略」を確認する
 (2)コストの構造を知る
 (3)BOMの活用でコストを分解する
   a.BOM=Bill of Materials(製品が構成される部品などの関係を示したリスト)
   b.BOMが全ての生産情報の基本
2、コストダウンの考え方と方法
 (1)コストダウンの2つの方法
   a. 技術部門が中心となるコストダウン 『コストリダクション(原価低減活動)』
   b. 製造部門が中心となるコストダウン 『コストコントロール(原価維持活動)』
 (2)コストダウンの進め方
   a. 製品別・部門別のコスト構成の分析
   b.コスト削減のターゲットを絞る
   c.コスト要因を分析
   d.コストダウンの目標を設定
   e.2つのコストダウンの方法でアプローチする
3、設計の見直しによるコストダウン
 (1)製品構造の見直しによるコストダウン
   a.そのサイズは適切ですか?
   b.その材料はオーバースペックではないですか?
   C.加工方法は適切ですか?

4、設計の標準化によるコストダウン
 (1)設計部門における標準化の目的
 (2)標準化の進め方
   a.過去の実績から標準仕様を決定
   b.標準仕様書の作成・・・必要十分条件を満たしているかを検証
   c.使用パーツの標準化・・・実績のある部品を選定する
   d.ユニット単位での標準化 
   e.構成部品の一か所に設計を集中させる 
   f.継続する仕組みを検討
 (4)標準化の効果
   a.設計作業を省略することによる設計工数の削減
   b.見積り工数の削減と精度の向上
   c.削減した時間で新製品の検討と試作設計

◆ 講師プロフィール
 ・ 京都コンサルティング合同会社代表、公益社団法人大阪技術振興協会理事 事務局長
 ・ 技術士(機械/総合技術監理部門)、IT]コーディネータ
 ・ 主な業績
   ・ 原子力関連プラントにおける分析装置の自動化装置の開発・設計
   ・ 化学分析装置の計画・開発・設計及び品質保証に従事。
   ・ 特定建設業における、専任技術者及び監理技術者
   ・ 工場経営、技術経営コンサルタント
   ・ 技術士受験指導
 ・ 主な著作
   ・ 「設計検討のための新常識」」(共著;日刊工業新聞社)がある。

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